2022年01月28日

NOを教える、NOで教えない。

はじめまして。東村と申します。
Wiz.dog Clubの一員として思うことをこのブログに少しずつ書いていきたいと思います。

初回は、犬のしつけ哲学「NOを教える、NOで教えない」について私なりの解釈を綴ります。

私が最も崇敬しているドッグトレーナー、盲導犬訓練士の多和田悟さん。犬と向き合う際に座右の銘としているのが、多和田さんの哲学「NOを教える、NOで教えない」です。これまで多くの飼い主さんに対してこの言葉を口にしてきました。

2つのNOはそれぞれ意味が異なり、前者のNOは「否定されること」、後者のNOは「否定すること」を意味しています。簡単に言うと、「やってはいけないことを犬にやらせないようにする(NOを教える)ことは大切だけど、犬にダメだダメだと言う(NOで教える)ばかりではダメだ」というものです。

教え方がわからなくてつい感情的になる……弱い立場にいる「犬」に対してよく見られる嫌な光景です。

古今東西、ヒトの子どもの教育においてはいろんな考え方が交錯してきました。しかし、昨今、正解を教えずに自らの力で正解を見つけさせる「発見型教育法」には効果がない、とされ、先に正解を教える「明示的教育法」の方がはるかに効果的である、というのが常識となっています(「脳はこうして学ぶ(森北出版 スタニスラス・ドゥアンヌ 2021)」)。つまり、正解を教えずに間違いを指摘してばかりの教育法は、いまやアナクロだと言うわけです。

多和田さんもご自身の著書で同じようなことを書いています。
「ただ単に犬を叱る方法は、1プラス1は2であることを教えず、永遠に3ではない4ではない5ではないと言い続け、そのたびに罰を与えるのに似ています。私はこのやり方を『NOで教える』と呼んでいます。……NOで教える方法の最大の欠点は、何がYESであるのかを犬に伝えないところです。……でも、実際には多くの人が、犬に『後悔』や『反省』を求める躾けを行っています。私は徹底して人が何を望んでいるかを犬に示します(「犬と話をつけるには(文春新書 多和田悟 2006)」)。

犬にはとことん優しくありたいですね。

ところで、多和田さんは、同成書で、
「なぜ『NO』なのか、何が『YES』なのか、を犬に理解させようとしてはいけません」
とも書いてあります。

何だか矛盾した記述のようにも読めますけど、ここにも昨今解明されつつある研究の果実が隠されているんです。

その話はまたの機会に。。。

今後ともよろしくお願い致します。

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posted by Wiz.dog Club at 15:27| 思うこと