2022年06月29日

新しい施設でのドッグセラピー訪問

皆様、こんにちは!ウィジードッグアカデミー本部の石川です。
ブログを書くのは約半年ぶりなのでお久しぶりです!もしくははじめまして!

さて、本日6/29(水)に初めての施設様にドッグセラピー訪問してきました。
私達のドッグセラピー訪問施設は高齢者施設様に伺うことが多いのですが、本日は「緩和ケア」を目的としている施設様への訪問でした。
定義が異なるようですが、少し前だと ホスピス と呼ばれていた場所です。
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ガンや病気を抱えている方たちを対象に、個室訪問とホールでのアクティビティの2本立てのセラピーの予定です。
私とパートナーのファン。そしてロイヤルホームセンター南千住店で活躍していてドッグセラピストでもある
平野トレーナーが参加してくれました。
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まずは個室訪問から。全8部屋にお伺いしました。
病状や状態は皆様様々でしたが、基本的にはベッドの上で寝ている方が多く、起き上がることも難しい状況であり、
言葉でのコミュニケーションは取ることができないことほとんどでした。
目線に入るようにファンの顔を近づけさせていただき、スタッフ様のフォローもありながら手先にファンの体が触れるようにさせていただきました。
喜んでいたのか、はたまた少し怖かったり嫌だったのか、、、感情は経験の浅い私には読めないことも正直ありましたが
呼吸や目線、口の動き、目の見開きなどで反応があることはありました。

以前にシェルティーを飼っていたという女性の方がいて、そのご家族様からファンがとっても似ていると教えてくれました。
涙を浮かべて喜んでいただき、女性の方の娘さん、お孫さんとファンで一緒に集合写真を撮影。
とても喜んでいただけて嬉しかったです。

個室訪問終了後、続いては車いすなどで移動できる方達にはホールに集まっていただきアクテビティの時間です。
ふれあいの時間、キャッチボール、ドッグダンスの披露やミルクやりなどをさせていただきました。

多くの方にご参加いただきましたが1名の男性の方とのお話を記載したいと思います。
アクテビティの準備している時間からずっと端にいる男性の方がいました。
ファンがご挨拶で近づくたびに 「かわいがると離れるのが嫌になるんだよ」と言って少し触るのをためらっていました。
過去に愛犬との別れがあったことがスタッフ様とのお話から推測できました。

全員集まり、セラピーがスタートした後に、最初のふれあいは少しだけなでる程度で同じように接することをすこしためらっていることを感じました。

しかし、その後のキャッチボールの時間では投げてくださる方を挙手で募ったら真っ先にその男性が手をあげて
ファンに向けてボールを投げてくださりました。
そこからファンを触るときの発言が「かわいいな」に変わったのです!

最後まで積極的にプログラムに参加いただき、ホールからの退出も最後の一人になるまで残っていただき
手を振ってまたねをさせていただきました!
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全てのプログラムが終わった後に、施設スタッフ様から
その男性の方が最近調子が思わしくなく、機嫌も良くない状態が続いていたことをお聞きしました。
ファンくんのおかげで久しぶりにしゃべってくれたよ!!と撫でていただいたときには
胸に熱いものを感じました。

目の前にいる方に変化をもたらすことができる。
そんな犬の素晴らしい力を実感しながらもドッグセラピーのやりがいを感じた1日でした!
posted by Wiz.dog Club at 21:58| ドッグセラピー

2022年06月22日

ナッジ理論

皆さんこんにちは。
ウィジードッグクラブ本部の加藤です。

先日のブログで、投票型の吸い殻入れの話をしました。
関連記事を調べていて知ったのですが、あのような手法(考え方)をナッジ理論というようですね。
行動経済学ではよく使われる手法のようです。

「小さなキッカケを与えて、人の行動を変える」というのがナッジ理論。
「ナッジ」とは直訳すると「ヒジでチョンと突く」という意味があるそうです。

人が意思決定をする時にはいくつか癖があり、それを利用して人の行動変容を促していくそうです。
例えば次のような癖、皆さんにもありませんか?
・デフォルトを選びやすい。
・社会規範を感じると、みんなと異なっている状況やマナーに欠ける行動に後ろめたさを感じる。
・「多くの人がそうしている」などの情報があると決断しやすくなる。

DJポリスの名スピーチ。皆さんも覚えているでしょうか。
2013年に行われた、サッカーワールドカップの試合後、多くのサポーターが渋谷駅に集まり大混雑しました。その場で誘導をしていた警視庁の男性隊員は「皆さんは十二番目の選手。日本代表のチームワークでゆっくりと進んでください。」というユニークなスピーチを披露し、無事事故なくその場の収拾したというニュースです。

身近にこういった事はよくあるのかもしれませんね。

私は犬のしつけやトレーニングを考える時に、まずは飼い主のことを考えてプランを組み立てます。これは犬のことは考えなくて良いという意味ではありません。しつけやトレーニングは犬が勝手にするものではなく、あくまで飼い主が主体性を持ってやるべきだと考えているからです。
その上で、「どうしたらこの飼い主は実行してくれるだろうか?」と頭を悩ませることもしばしば。。そんなときこのナッジ理論を活用できたるかも……と思いました。
でも考えすぎると、セールストークのように胡散臭くなりそうですのでほどほどにですね。

今回ナッジ理論を調べている時に「仕掛学」という考え方を知りました。ナッジ理論と似ていますが、異なる考え方の仕掛学。
これも面白い内容でしたので、またの機会に書きたいと思います。
posted by Wiz.dog Club at 12:00| 思うこと

2022年06月18日

犬は飼い主の心と同調する?

皆様こんにちは。
ウィジードッグクラブ本部の金成です。

昨日ウィジードッグクラブのトレーナーたちで本をみんなで読みあう勉強会がありました。
現在は「イヌの動物行動学」という本を読んでおります。
この本の中ではよく実験の様子なんかも明記されており、面白いなぁと感じております。

今回の章では実験条件をそろえる事だけでなく、行動に影響を与える可能性のある潜在的な変数をそろえなければならないと明記されておりました。
いわゆる飼い方に違いがあると行動にも変化が出るという事です。
また、実験の際にはその犬の普段の様子で変化を見なければならない為飼い主が一緒にいなければならないというものもあると記載があり、一方でいると影響を与えてしまう場合もある為犬単体で見ていかなければならないともありました。
実験をするといってもなかなか難しいと読み終わった後にトレーナーたちと話し込んでおりました(笑)

ここで話に少し出てきますが、「犬の普段の様子」が出るために飼い主がその場にいなければならないという理由です。
いわゆる安全基地という話でしょう。信頼しているからこそいつもどおりが発生出来る。
しかしながら「いると影響を与えてしまう場合もある」というのが私が気になったポイントです。

2019年になりますが「犬と飼い主、15秒間隔でも「共感」 心拍解析して確認」という記事がありました。

この実験によると心拍数の同調が見られたということです。
またこの心拍数の同調が見られた犬は一緒に暮らしている時間が長い子の方が多く見られたという事でした。
いわゆる、信頼関係が強くなればなるほどこういった傾向がみられるという事ですね。

私個人としては自分の心の動きを犬はよく見ているなぁと感じる事が度々あります。
パートナードッグにはよく思います。
一緒に暮らして長くなるわけではないですが、信頼関係の構築という面ではトレーニングを重ねることで生まれているのだと思います。

ですので、トレーナーとパートナードッグをはじめ、しつけ教室やドッグダンスに励む飼い主さんとその愛犬は
一般の飼い主さんと愛犬との関係よりもより強固な関係ができていると思いました。

私のパートナードッグは私が疲れているとよくぐったりしていますあせあせ(飛び散る汗)
というより、ぐったりしてるなぁと見ている時は私も休息を求めている時だったり…
そんな日は一緒にただひたすら寝て、充電して、次の日からまた頑張ります。
そんなに同調しなくていいよ〜と思ってしまいますが、とはいえそれだけ親密になっているという事ですね。
前向きに私たちの場合はお互いブレーキをかける合図と思って上手に生きていきたいものです。
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posted by Wiz.dog Club at 15:00| 思うこと